Nutanix Move 制限事項や注意事項についてのまとめ

目次

Nutanix Move とは

Nutanix Move とは、VMware や Hyper-V などで構成される仮想化基盤から Nutanix の仮想化基盤(AHV)上に仮想マシンを移行する際に利用するツールです。
Nutanix Move を使用することで、仮想マシンを移行する処理のほとんどが自動化されるため、簡単に仮想マシンを移行することができます。

仮想化基盤上で稼働していない物理マシンの移行には対応していません。

データ転送と移行は別のタスクとなっており、データ転送完了後は10分間隔で同期処理が実行され、任意のタイミングで移行を実施することが可能と言う特徴があります。
移行はアプリケーションレベルではなく、仮想マシンレベルで行われるため、移行された仮想マシンでアプリケーションレベルの変更、ディスクレイアウトの更新などはできません。

Nutanix のサポートサイトからイメージをダウンロードして、AHV 上にデプロイするだけで利用を開始できます。

Nutanix Move を利用するためにはいくつかの条件を満たす必要があるため、本記事にとりまとめました。

サポート対象OS

※2023年1月時点

マザーボードのファームウェアが BIOS の場合

  • Windows 7, 8, 8.1, 10
  • Windows Server 2008 R2, 2012, 2012 R2, 2016, 2019, 2022
  • RHEL 6.3 (32-bit and 64-bit) to 6.10, 7.0–8.4, 8.5(RHEL 6.3 はディスクコントローラが IDE のみサポート対象)
  • CentOS 6.3 (32-bit and 64-bit) to 6.9, 7.0–8.3(CentOS 6.3 はディスクコントローラが IDE のみサポート対象)
  • Ubuntu Server and Desktop 12.04.5, 14.04.x, 16.04.x, 16.10 (32-bit and 64-bit)
  • Ubuntu Server 12.0.4, 18.04, 19.04, 20.04
  • FreeBSD 9.3, 11.0
  • SUSE 11 SP3–SP4, SUSE 12, SUSE 12 SP1–SP5, SUSE 15, SUSE 15 SP1– SP2
  • Oracle Linux 6.4 and later, 7.x, 8, 8.2-8.4
  • Debian 8.7, 9.4, 10.9, 10.10, 11

UEFI を有効化している場合

  • Windows 7, 10
  • Windows Server 2012, 2016, 2019, 2022
  • Ubuntu 18.04, 20.04 UEFI
  • RHEL 7, 7.1, 7.5, 7.6-7.9, 8, 8.5
  • CentOS 7, 7.1, 7.3, 7.6, 8
  • SUSE 12 SP3, SP5
  • Oracle Linux 8.4 UEFI

UEFI セキュアブートを有効化している場合

  • Windows Server 2016, 2022
  • RHEL 7.7, 8.5
  • CentOS 7.3
  • Ubuntu 20.0.4
  • Oracle Linux 8.4

制約事項

以下に該当する仮想マシンは、Nutanix Move を使用して移行ができません。

  • IPv6 を利用している仮想マシン
  • 仮想マシン名に英語以外の文字が含まれている仮想マシン
  • 仮想マシン名にシングルクォーテーションとダブルクォーテーションが用いられている仮想マシン
  • ウイルス対策ソフトウェアがインストールされており、且つ動作中の Windows 仮想マシン
    ※ウイルス対策ソフトウェアが、VirtIO ドライバーのインストールを妨害してしまうため、移行中はウィルス対策ソフトウェアを停止するか、あるいは仮想マシンを停止する必要がある
  • 重複排除が有効になっているゲストOS

事前準備

  • Linux の場合は、root アカウントによる直接ログインできるようにする必要がある
  • Windwos の場合は、Administrators グループに所属するアカウントの準備が必要となる
  • Windwos の場合は、アカウントに 「バッチジョブとしてログオン」 権限が割り当てられている必要がある
  • Windows の場合、移行時は UAC(ユーザアカウント制御) を無効化する必要がある

その他の留意事項

  • 複数の NIC を持つ仮想マシンは、NIC の情報が引き継がれない場合があるため、その場合は改めて NIC の設定を行う必要がある
  • 移行先に同一MACアドレスを持つ仮想マシンが存在する場合は、MACアドレスが変更する必要がある
  • Active Directory、Exchange サーバの仮想マシンの移行は未対応

移行については、別の機会に記載したいと思います。

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